ある脳神経外科 続き

母は病気の人とリハビリの人がいる階の個室に

入院してた。

体調によってそのふたつを行ったり来たり。

病気の人の方の看護師さんは割とぴりぴり。

家族がいても挨拶もなかったり、用事だけ

済ませて去っていく感じ。

誰の名前も覚えなかったし、印象にすら残ってない。


リハビリ科の方は、なんというか、ほぼ介護施設

夜の担当の人たちは、看護師資格ないんだろうな、

派遣かな、と思われる人ばかり。


一度、力自慢の男の子がベッドに寝る介助をした時、

「痛い、痛い」って言った母。

その後、天井を見つめて涙ぐんでいた顔は

今でも覚えてる。

きっと惨めだったんだろうな。


母が「お母さんはここで、、、」って言いかけた

ことがあった。

その続きは、「死ぬんでしょ?」だったと思う。


絶対にこんな病院で最期を迎えさせたらダメだ、

と何度も思っていたのに、ずるずる入院が長引き

5ヶ月後にやっと家に連れて帰ることが出来た。


※この病院は嘘の勤労時間の申告による診療報酬の

不正受給で医療機関の指定を今年

取り消されたそうです。